こんにちは。アートの楽しみ方が広がる専門情報サイト『アートの小道』です。
美術が好きなみなさん、「世界三大名画」って知っていますか?

「世界三大名画」といっても、実際にはヨーロッパの絵画を指し、いつ誰が呼び始めたのかは定かではありません。
一体どの作品が含まれていて、どこで見られるのか、そもそもなぜ「世界三大名画」と呼ばれているのか、気になりませんか?
今回はそんな「世界三大名画」について、一体どの作品のことを呼ぶのか、その名前の由来などを深堀りしていきます!
アート好きなら知っておきたい知識なので、ぜひ身につけてください♪
世界三大名画とは?
まず、「世界三大名画」という言葉は、正式な美術用語ではありません。
明確な起源は定かではありませんが、20世紀以降にメディアや美術評論家によって、世界的に広く認知され、特に名高い3つの作品を指して使われ始めたと言われています。
しかし、「三大名画」とされながら実際には4つの作品が挙げられています。
「世界三大名画」として知られている作品
- 「ラス・メニーナス」作:ディエゴ・ベラスケス
- 「夜警」作:レンブラント・ファン・レイン
- 「オルガス伯の埋葬」作:エル・グレコ
- 「モナ・リザ」作:レオナルド・ダ・ヴィンチ



実は「世界三大名画」と呼ばれる作品は地域などによって異なり、「ラス・メニーナス」とそれ以外の2つを取り上げることが多いようです。
なぜ「ラス・メニーナス」は確定なのか、決定的なことは分っていません……この組み合わせに関しては、諸説あるようです。
次の項目では、それぞれの絵画はどんな作品なのか、どこで鑑賞できるのか、詳しく見ていきます!
ラス・メニーナス(ディエゴ・ベラスケス)
ラス・メニーナスの作品詳細
「ラス・メニーナス」は、1656年にスペイン三大画家の一人、ディエゴ・ベラスケスによって描かれました。
「ラス・メニーナス」とはスペイン語で「女官たち」を意味し、王女マルガリータと彼女に仕える侍女たちが描かれています。
当時の宮廷生活の一瞬を捉えた複雑な構図と奥行きに特徴があります。
またその背後には鑑賞者に視線を向けているように見えるベラスケス自身も描かれていて、視点のユニークさや作者の意図にも注目を集めています。
どこで鑑賞できる?
「ラス・メニーナス」は、スペイン・マドリードにあるプラド美術館に展示されています。
スペイン歴代王家のコレクションをはじめとしたヨーロッパの名画が数多く所蔵されていて、世界屈指の美術館として人気があります。
夜警(レンブラント・ファン・レイン)
夜警の作品詳細
「夜警」は、1642年にオランダの巨匠・レンブラントによって描かれた、オランダ黄金時代を代表する絵画です。
この作品は、巨大なキャンバスに自警団と呼ばれる軍隊と市民が描かれていて、当時「静」で描かれることの多かった軍隊が「動」で描かれていることや、光と影の強いコントラストも印象に残る作品です。
この作品は長い年月を経ての劣化や観客による3度の損傷があり、2019年から美術館によって修復作業が行われ、2021年から人工知能を使って欠損部分を再現した上で公開されました。
どこで鑑賞できる?
「夜警」は、オランダの首都・アムステルダムの中心街の広場にあるアムステルダム国立美術館で鑑賞することができます。
オランダ最大の国立美術館で、17世紀のオランダ絵画を中心に「フェルメール」や「ヤン・ステーン」といった画家の作品もたくさん展示されています。
オルガス伯の埋葬(エル・グレコ)
オルガス伯の埋葬の作品詳細
「オルガス伯の埋葬」は、1586年から1588年にかけてギリシャ人画家のエル・グレコによって描かれ、彼の最高傑作と呼ばれています。



この絵画は、天界と現世が上下に分割された壮大な構図になっていて、スペイン・トレドのサント・トメ教会にある実在の伯爵の埋葬を描いたものです。
当時の教会司祭であるアンドレス・ヌニフェスの依頼によって制作されました。
エル・グレコ特有の神秘的で霊的な表現力が光り、2年がかりで完成したこの作品は当時大きな評判を呼び、肖像画家として高い評価を受けました。
どこで鑑賞できる?
「オルガス伯の埋葬」は、スペインの古都・トレドのサント・トメ教会に展示されています。
実際に鑑賞した方の感想によれば、あまり大きくはない歴史ある教会の玄関口に、壁一面にこの作品が飾られていて、その迫力に圧倒されたそうです。
モナ・リザ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
モナ・リザの作品詳細
「モナ・リザ」は1503年から1506年頃に描かれたと言われており、イタリアの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作として、とても有名です。
「世界でもっとも知られた、もっとも見られた、もっとも書かれた、もっとも歌われた、もっともパロディ作品が作られた美術作品」といわれている[1]。Wikipediaより引用
絵画のモデルは実は「モナ・リザ」ではなく「リザ・デル・ジョコンド(リザ・ゲラルディーニ)」という名前で、商人の妻であるという説が有力です。
こちらを向いて微笑んでいるような表情を見せる女性の上半身を描いた作品で、ダ・ヴィンチが生み出した絵画の技法「スフマート」によって、ごく自然な立体感を表現しています。
美術に興味がない人でもみんな知っている、圧倒的な知名度を持つ名画ですよね。



どこで鑑賞できる?
名画「モナ・リザ」はフランス・パリのルーヴル美術館に展示されています。
ご存じの通り世界最大級の美術館、世界で最も入場者数の多い美術館として知られ、アート好きなら一度は訪れてみたい憧れのスポットです。
世界三大名画が愛され続ける理由
名画が持つ「人を惹きつける力」
ご紹介した作品たちは、それぞれ違う時代や背景を持っているんですが、どれも共通しているのは「人の心をつかむ力」がすごいところ。
絵そのものの表現力や独特の雰囲気があるから、何百年も前に描かれた作品なのに、今も世界中の人に愛され続けています。
しかも、この名画たちはただの「きれいな絵」じゃなくて、その時代の歴史や考え方を映し出している面白さもあります。
だからアート好きはもちろん、歴史や文化に興味がある人も「なるほど!」と感じられるような魅力があるんです。
実際に観るからこそ分かる魅力
ヨーロッパが中心なので、日本からは少し距離がありますが、もし実際に美術館で観るチャンスがあったら、ぜひ足を運んでみてください。
絵画というのは、写真や教科書で見るのとでは全然違って、色の深みやスケール感にびっくりするはず!
「なぜこの絵がこんなに有名なのか」が、自分の目で実感できると思いますよ♪
世界三大名画について解説しました
いかがでしたか?
「世界三大名画」と呼ばれる作品たちは、それぞれが歴史的・文化的な高い価値を持っています。
今後ヨーロッパに観光に行く予定のある方の観光先の候補に♪
絵画史に興味のある方は、もっとアートを詳しく知れるように♪
この記事を読んでいただいた方のお役に立てていただけたら嬉しいです。
それでは、次回の投稿もお楽しみに!