こんにちは。アートの楽しみ方が広がる専門情報サイト『アートの小道』です。
美術館で素敵な作品に出会ったときや、お気に入りの画家のポストカードを手にとったとき、「これってSNSに載せてもいいのかな?」「著作権っていつまで有効なんだろう」と、ふと気になったことはありませんか?
アートを自由に楽しみたい気持ちがある一方で、ルールがわからず不安に思うこともありますよね。
そこで今回は、「有名画家の著作権状況一覧」と、知っているようで意外と知らない「アートの著作権と肖像権」について、このページでまるごと解説します!
- 2026年現在の著作権が切れてる・切れていない有名画家一覧
- アート好きが知っておきたい著作権と肖像権の基本
- パブリックドメインとは何を指すのか
好きなアーティストの作品を紹介したい、SNSでアートを投稿したいと思っている方にも役立つ内容になっていますので、ぜひご参考にしてみてください。
「著作権」についておさらい

そもそも著作権とは?
絵画やアート作品には、それぞれ「著作権」というものが存在します。
著作権は、作品を創作したアーティストの権利を保護し、無断で使用されたり複製されたりすることを防ぐためのものです。
ただし、この著作権には期限があり、永遠に続くわけではないのです。
著作権の基本的な期限
日本における著作権の基本的な期限は、著作者の死後70年です。
(平成28年法律第108号。以下「TPP整備法」という。)による著作権法の改正により,原則として著作者の死後70年までとなります。
引用:文化庁公式サイト
これは世界的に見ても標準的な期間で、多くの国がこのルールを採用しています。
例えば、フランスやドイツなども同様です。
ちなみに、ネット上では死後50年と記載している記事もあり、「50年」と「70年」どっちが正解?という疑問の声も多く見かけますよね。
これは日本の著作権法の改正前は50年とされていたものを 改正後に保護期間70年に延長した 経緯があり、昔の古い情報がネット上にまだ残っているためです。
改正前の著作権法においては,著作物等の保護期間は原則として著作者の死後50年までとされていましたが,環太平洋パートナーシップ協定の締結及び環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(平成28年法律第108号。以下「TPP整備法」という。)による著作権法の改正により,原則として著作者の死後70年までとなります。
引用:文化庁公式サイト
ただし、あくまでも日本国内の著作権の決まりなので、海外での作品の取り扱いは、その国の法律に従う必要がありますので、ご注意ください。
著作権が切れている画家

それでは2026年現在、すでに著作権が切れている有名な画家たちを見てみましょう!
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1519年没)
Leonardo da Vinci(1452年-1519年)は、ルネサンス期を代表する有名な画家。
彼の代表作「モナ・リザ」は世界的に最も有名な作品とも言われています。
死後100年以上経過しているため、著作権はとっくに切れています。
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1890年没)
Vincent van Gogh(1853年-1890年)は、「ひまわり」や「星月夜」で有名な後期印象派の代表的な画家で、彼の著作権も既に切れています。
クロード・モネ(1926年没)
Claude Monet(1840年-1926年)は「睡蓮」シリーズや「印象、日の出」などの作品で知られる印象派の代表的な巨匠であり、彼の著作権は1996年に切れました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1919年没)
Pierre-Auguste Renoir (1841年-1919年)は、モネと同じく印象派を代表する画家で、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」の作者としても有名です。
彼の著作権は1989年に切れています。
エドゥアール・マネ(1883年没)
Edouard Manet(1832年-1883年)は、「印象派の先駆け」「近代美術の父」と称されることもある印象派家に属する画家です。
彼の著作権は1953年に切れています。
ポール・セザンヌ(1906年没)
Paul Cézanne(1839年-1906年)はポスト印象派の代表的な画家で、「サント=ヴィクトワール山」シリーズなどの絵画で知られています。
彼の著作権は、1976年に切れています。
グスタフ・クリムト(1918年没)
Gustav Klimt(1862年-1918年)は、象徴主義やウィーン分離派の画家で、代表作に「接吻」などがあります。
彼の著作権も1988年に切れています。
著作権がまだ切れていない画家

次に、著作権がまだ切れていない有名な画家たちを見ていきましょう!
パブロ・ピカソ(1973年没)
Pablo Picasso(1881年-1973年)は20世紀を代表する画家で、キュビズムの巨匠。
最も有名な作品は、美術の教科書で目にしたことのある方も多い「ゲルニカ」です。
彼の著作権はまだ有効で、2043年まで続きます。
サルバドール・ダリ(1989年没)
Salvador Dali(1904年-1989年)はシュルレアリスムの巨匠で、「記憶の固執」などの作品が有名です。
彼の著作権は2059年まで続きます。
アンディ・ウォーホル(1987年没)
Andy Warhol(1928年-1987年)はポップアートの先駆者で、代表的な作品には「キャンベル・スープ缶」などがあります。
彼の著作権は2057年まで続きます。
ジョアン・ミロ(1983年没)
Joan Miro(1893年-1983年)はスペインの画家で、ピカソとならび20世紀を代表する画家と評されています。
シュルレアリスムや抽象絵画などに分類される作品を描き、「カタルーニャの農夫」などが有名です。
彼の著作権は2053年まで続きます。
ルネ・マグリット(1967年没)
Rene Magritte(1898年-1967年)はシュルレアリスムの巨匠。
代表作には「イメージの裏切り(これはパイプではない)」などがあります。
彼の著作権は2037年まで続きます。
マーク・ロスコ(1970年没)
Mark Rothko(1903年-1970年)は抽象表現主義の代表的な画家で、「ロスコルーム」や「ロスコチャペル」など、独特の鑑賞空間にこだわりを持つことで知られています。
彼の著作権は2040年まで続きます。
ジャクソン・ポロック(1956年没)
Jackson Pollock(1912年-1956年)はマーク・ロスコと並ぶ抽象表現主義の画家で、アクションペインティング(ドリッピング)の先駆者で、新しい芸術画法を生み出した人物として功績を残しています。
彼の著作権は、当時のアメリカの著作権法の保護期間50年の規定により一度消滅しているという説もありますが、本来の日本の法律に従うのであれば、2026年まで続きます。
絵画にも関係する?知っておきたい「肖像権」の基本
アート作品を扱う際、著作権と同じくらい大切なのが「肖像権」です。
「古い絵だから大丈夫」と思いがちですが、特に特定の人物がモデルになっている作品をブログやSNS、商用で使う場合には、少しだけ注意が必要なんです。
肖像権には、大きく分けて以下の2つの側面があります。
- プライバシー権 その人の容姿や私生活を、勝手に公開されたり利用されたりしない権利です。
- パブリシティ権 有名人や著名人の名前・姿が持つ「経済的な価値」を守る権利です。
「著作権切れ=何をしてもOK」ではない理由
例えば、「画家の著作権は切れているから、その肖像画を勝手に商品のパッケージに使っちゃおう!」と考えたとします。
しかし、描かれているモデルが著名な人物であった場合、その親族や管理団体からパブリシティ権の侵害として指摘されるケースが稀にあります。
特に、1900年代以降に活躍した人物をモデルにした作品をビジネス(販売や広告)で利用する場合は、「モデルは誰か」「その方の権利を管理している団体はないか」を一度確認しておくと、より安心してアートを扱えるようになりますよ。
著作権が切れた後の作品はどうなる?

著作権が切れた後の作品は、パブリックドメインとしてみんなの公共物になります。
これは、その作品を自由に使用、複製、改変できることを意味します。
例えば、ヴァン・ゴッホの「星月夜」を使ってTシャツをデザインしたり、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」をポスターにしたりすることが可能となります!
アート専門ライターこみちピカソは見かけないけど、ゴッホやモネなどの画家のTシャツやトートバッグなどを目にする機会が多いのも、そういう理由があります。
ただし、美術館や展覧会によっては作品などに著作権を有してる場合もあるので、商用利用する場合などにはお気をつけください!
自分の作品を無断使用から守る「3つの対策」
ここまでは「画家たちの権利」についてお話ししてきましたが、あなたも作品を生み出しているクリエイターであれば、立派な著作権者です。
せっかく心を込めて描いた大事なアート作品。
意図しない形で広まって悲しい思いをしないために、自分で今日からできる具体的な対策を3つご紹介します。
1. 著作権表示(©マーク)を入れる
作品の端に「© 2026 著者名」と入れる方法です。
実は日本の法律では、このマークがなくても描いた瞬間に著作権が発生(=無方式主義といいます)するのですが、あえて表示しておくことで「これは私の作品です」という強い意思表示になり、無断転載への大きな心理的抑止力になります。
2. デジタル署名や「透かし(ウォーターマーク)」を活用
SNSにアップする際は、画像の中央や少し重なる位置に、薄くロゴや名前を入れてみてください。
「せっかくの絵が見えにくくなるかも…」と心配になりますが、最近はサインもおしゃれなデザインの一部として楽しむクリエイターさんが増えています。
勝手に切り抜いて悪用されるのを防ぐ、一番効果的な方法です。
3. 公開時の「利用ルール」を明記する
「アイコンへの利用はOKですが、自作発言や二次配布はNGです」といった一言を、プロフィールの欄や投稿のキャプションに添えておきましょう。
ルールが明確だと、ファンの方も「ここまでは使っていいんだ!」と安心して応援しやすくなりますし、お互いに気持ちの良い交流が生まれますよね。
アートを扱うときに迷ったら?「安心」のためのヒント
「この作品、ブログに載せてもいいのかな…」「素敵な絵だから紹介したいけれど不安」と迷うこと、ありますよね。
そんな時に、トラブルを避けて安心してアートを楽しむためのポイントをまとめました。
迷った時は「公式サイト」を確認する
一番安心なのは、その作品を所蔵している公式な美術館のサイトを確認することです。
最近ではシカゴ美術館やメトロポリタン美術館のように、「パブリックドメイン(自由に使ってOK)」と明記した高品質な画像を公開している美術館が増えています。
こうした公式の画像を使うのが、最も確実でアーティストへの敬意も払える方法です。
複雑なケースやビジネス利用の場合はプロに確認
もし、「どうしても判断がつかない複雑なケース」や「大きなビジネス(商品化など)で使いたい」という場合は、一歩立ち止まって深呼吸。
専門の本をめくってみたり、知的財産に詳しい専門家に相談したりするのも、大切な自分と作品を守るための大事なステップになります。
アートの著作権に関連する疑問(FAQ)
まとめ│最新の有名の画家の著作権状況を解説しました


今回の記事では、知っているようで意外と知らない「アートの著作権」について、有名画家の具体的な数字を挙げながらご紹介しました。
- 日本の法律改正により、現在の保護期間は「死後70年」が基本
- ダ・ヴィンチやゴッホ、モネは著作権切れ、ピカソやダリ、ウォーホルは継続中
- 著作権と合わせて、肖像権にも注意が必要
- 著作権が切れると「パブリックドメイン」としてみんなの公共物に
お気に入りの画家の権利状況を知っておくと、美術館巡りやグッズ選びがもっと楽しくなりますし、何よりアーティストへの敬意(リスペクト)を持って作品に触れられるのが素敵ですよね。
ルールを味方につけて、もっと身近で自由にアートを楽しみましょう。











