絵画の著作権・肖像権について解説!
こんにちは、こすずです!
あなたは、有名な絵画などを観に行ったときに、こんな事を思ったことはないですか?
今回は芸術作品の著作権などが気になっている方へ、著作権や肖像権はいつまで有効なのか、アートを扱うときに注意するべきポイントなどを解説します!
普段あまり触れる機会のない、著作権や肖像権について理解していきましょう。
著作権とは?
著作権は、作品を製作した作者の権利を保護する法律です。
日本の著作権法では、絵画、彫刻、写真、デザインなど、様々な形式のアート作品が保護対象になっています。
著作権には以下の権利が含まれています。
- 1.複製権:作品をコピーする権利
- 2.公衆送信権:インターネットを通じて作品を配信する権利
- 3.展示権:作品を展示する権利
- 4.頒布権:作品を販売する権利
- 5.翻案権:作品を改変する権利
著作権は作者の死後70年まで保護されます(著作権法第51条第2項)。
その後、作品はパブリックドメインとなり、みんなの公共物として自由に利用できるようになります。
ゴッホやモネの作品は、死後70年以上経過しているため著作権フリーとなっています。
反対に、ピカソは1973年に亡くなっているため、著作権は2043年まで(死後70年)有効です。
アンディ・ウォーホルも1987年に亡くなっているため、著作権は2057年まで有効です。
そのため、彼らの作品を自由に扱うことはできません。
ただし、パブリックドメインの作品自体には著作権はありませんが、美術館などが写真やデジタル化した画像に対する著作権を持つことがあるため、注意が必要です。
肖像権とは?
著作権と合わせて耳にすることの多いのが、「肖像権」です。
肖像権とは、個人の顔や姿が無断で利用されることを防ぐ権利です。
アート作品を制作するとき、特定の人物が描かれている場合、その人物の同意が必要となる場合があります。
肖像権には以下の2つの権利があります。
- 1.プライバシー権:個人の私生活が侵害されない権利
- 2.パブリシティ権:個人の肖像が商業的に利用されない権利
特に有名人や公人の場合、肖像権の侵害は大きな問題となることがあります。
例えば、有名な俳優やスポーツ選手の肖像を無断で商業利用すると、訴訟問題に発展することがあります。
アーティストは、作品に登場する人物から明示的な許可を得ることが重要です。
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アートに関連した注意点
アート作品が第三者の肖像を含む場合、著作権と肖像権の両方が関係してきます。
このケースでは次の点に注意が必要です。
- 1.許可の取得:肖像が含まれる場合、必ず本人の同意を得る。
- 2.利用範囲の明確化:同意を得る際に、作品の利用範囲を明確にする。
- 3.法的アドバイスの活用:複雑なケースでは、弁護士などの専門家に相談する。
制作後にトラブルになるような事がないよう、事前にしっかりと確認を行いましょう。
作品の著作権侵害を防ごう
著作権侵害を防ぐために、アーティストは以下の対策を行うことができます。
作品の著作権を守る方法
- 著作権表示:作品に著作権表示(© 作者名、年)を付ける。
- デジタル署名:デジタル作品には電子署名を付ける。
- 水印の使用:オンラインで公開する画像には透かしを入れる。
これらの対策を行うことで、ご自身の意図しない形で作品が発信されるのを防止することや、誰の作品なのかを明確にすることができます!
アートの著作権、肖像権について解説しました
アートの著作権と肖像権は、クリエイターが自分の作品を保護し、法的問題を避けるためにとても大切な項目です。
また、作品を楽しむ側もこれらの権利を尊重する義務があります!
著作権や肖像権に関する具体的な問題や疑問がある場合は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
今回の内容が、アーティストやクリエイターの皆さん、アート作品を楽しむみなさんの参考になれば幸いです!
次回の投稿もお楽しみに!