【ジョアン・ミロ】スペイン出身の奇才アーティスト!ミロの作品の魅力や生涯を徹底解説!

アーティストの魅力
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こんにちは、日本でいちばん敷居の低いアートマガジン・アートの小道です。

今日ご紹介するのは、スペイン出身の芸術家ジョアン・ミロ(Joan Miró)

ミロは、“自由な発想”と“遊び心”で世界中に影響を与えた画家・彫刻家・版画家です。

この記事では、ミロの芸術家としての生い立ちや生涯、作品の魅力、なにが評価されているのか を初心者にもわかりやすく解説していきます。

ジョアン・ミロってどんな人?

ミロの基本情報

 

1893年誕生-1983年没

名前ジョアン・ミロ(Joan Miró)
生まれ1893年 スペイン・カタルーニャ州バルセロナ
活動画家、彫刻家、陶芸家、版画家
作風シュルレアリスム(超現実主義)をベースに、抽象的・幻想的な表現が特徴
亡くなった年 1983年(90歳)

ミロの本名はジョアン・ミロー・イ・ファラー(Joan Miró i Ferrà ※カルターニャ語)。

20世紀を代表する前衛芸術家の一人です。

前衛芸術(ぜんえいげいじゅつか)というのは、簡単に言うとこれまでの芸術の形を否定し、新しい革新的な表現を目指す芸術 をいいます💡

こみち
こみち

日本語では、ジュアン・ミロと表記されている場合もあります💡

スペインの三大抽象画家として挙げられるのが、ジョアン・ミロ、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリの3名です。

ミロの絵は「難しさ」よりも「楽しさ」を感じさせてくれるような、個性的でユーモアのある作風が魅力です。

ミロの絵の特徴とは?

子どもみたいな絵? 発想が自由奔放

ミロの絵を初めて見た人の多くは、「これって子どもが描いたの?」と思うかもしれません。

それもそのはず、彼の作品にはぐにゃっとした線や、丸や星、目や鳥のような形が多く登場します。

例:『星座シリーズ』『夢のように動く女性』

ミロ自身、「私は物を現実的に描くことに興味はない。心の中のイメージを描きたいんだ」と語っています。

つまり、「うまく描くこと」よりも、「自由な感覚を表すこと」を大切にしていたのです。

色使いがカラフルで楽しい!

ミロの作品には、赤・青・黄・緑などの原色が大胆に使われていて、例えるなら絵本のページをめくっているよう。

目で見て楽しいというのは、芸術に詳しくない人にも受け入れられやすいですよね!

大人よりも、実は子どもが「ミロの絵、好き!」と言うことも多いんです。

作品の感じ方は人それぞれ

ミロの絵は一見意味不明。

でも、それでOKなんです。

ミロのコンセプトは、「観る人が自由に想像していい」というもの。

「この星のような形、宇宙っぽい!」
「この線、走ってるみたい!」

ミロのアートとは、鑑賞する人の感性によっていろいろな見え方があるのが面白いところ。

ミロの有名な代表作

※ミロは1983年に亡くなったので、日本の法律では70年後の2053年まで著作権が有効です。
 ここでは絵の転載は行わず、テキストのみの紹介とさせていただきます。

「アンリク・クリストフル・リカルの肖像」(1917年)

ニューヨーク近代美術館に所蔵されている本作。

日本の浮世絵を背景に、その前に腕を組み静かに佇む男性が独特のタッチで描かれています。

実写のように緻密に描かれた浮世絵とは対照的に、まるで版画みたいに粗くて奇抜な色彩の人物画

当時バルセロナで流行っていた”ジャポニズム”に影響を受けていることも見てとれます。

ミロの独特の作品たちを並べてもひときわ目を引く不思議な作品です。

「青シリーズ」(青 I, II, III)

1960年代の初めに制作された、3部で構成された「青Ⅰ」「青Ⅱ」「青Ⅲ」の大判絵画

深い青を背景に、赤や黒の点がぽつぽつと浮かんだり、細い線が横切ったりしています。

青い背景は、同じくミロの有名な「星座シリーズ」にも使われている色で、とてもシンプルでありながら完全な単色というわけではない色調

ずっと見ていると作品に吸い込まれてしまいそうな雰囲気があります。

「カタルーニャ農場」(1921年-1922年)

初期のミロの作品で、細かく描き込まれたスペインの農場の風景が描かれています。

ミロの代表作で検索すれば必ず出てくる、特に有名な作品のひとつです。

この絵画は最終的に、ミロのボクシング仲間だった友人・ヘミングウェイが買い上げたというエピソードでも広く知られています。

初期のミロはどちらかというと細かい部分までしっかりと描きこむ写実的な作品を主に描いていて、後の抽象作品との違いを見るのも面白いです!

ミロの作品に会える展示スポット

▷ 日本でミロの作品が見られる場所

国立西洋美術館(東京・上野)

これぞミロの作品といえる抽象画・「絵画」(1953年)を展示、その時代を代表する芸術家の作品を集めた企画展もたびたび開催。されています。

国立国際美術館(大阪)

美術館の顔として全長12メートルもの陶板画、《無垢の笑い》(1969年)が常設展示されています。

▷ 本場スペインで行くならここ!

ミロ美術館(Fundació Joan Miró)/バルセロナ

1975年に開館した、1万点以上にも及ぶミロの作品だけで構成された美術館

ファンとしてはぜひとも訪れたい、ジョアン・ミロの聖地です。

緑いっぱいの自然に囲まれたモンジュイックの丘で、真っ白な外観の建物が迎えてくれます。

こじんまりとした美術館ながら中は広々とスペースがあって、ミロの世界感に浸りながらじっくりと作品を鑑賞できる理想的な場所です。

スペイン観光に行く機会があれば、ぜひ行き先の候補に入れてみてほしいスポットです♪

ミロはなぜ人気?初心者にもおすすめできる3つの理由

ミロが日本国内やアートに馴染みのない方にも人気な理由で考えられるのは、以下の3つ💡

  1. 意味が分からなくてもOKなアート
  2. カラフルで見ているだけで楽しい
  3. 自由な発想が心をほどいてくれる

「アートって難しそう」と感じていた人でも、ミロの作品には「正解がない楽しさ」があります!

むしろ、ミロの想いも考えながら、自分なりに作品の意味を感じることそが醍醐味かもしれません。

おうちでも楽しめる!ミロの書籍やポスター

▼ おすすめ書籍

もっと知りたいミロ 生涯と作品』(著:松田健児、 副田一穂

ミロについてさらに詳しく知りたい人向けの入門書。
その生い立ちから晩年までの活動、ミロが遺した作品の解説などを網羅しています。

▼ インテリアにも!ミロのポスターやグッズ

Amazonや楽天などおなじみのオンラインサイトでもミロのアートグッズはたくさん手に入れることができます。

特にアートポスターは種類も充実しているしお手頃なので、おうちでもミロの作品を目にしたい方はぜひ、気になる絵を探してみてください◎

※Amazon以外は商品検索ページに飛びます
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【アートポスターはどこで買える?】インテリアをお洒落に格上げ◎人気の専門店・おすすめサイト

まとめ:ミロの魅力は「わからなくても楽しめるアート」

ジュアン・ミロは、自由で、カラフルで、遊び心を感じるようなアートを生み出し続けました。

難しいことは抜きにして、まずは「なんだこれ、面白い!」と思えたら、それがミロのアートを楽しむ第一歩になるでしょう♪

こみち
こみち

ミロの作品を観てると、童心に帰るような気持にさせてもらえます。

ぜひ、ミロの名前だけじゃなく作品の魅力も知って、より芸術の楽しさを身近に感じていただけたら嬉しいです♪

現在開催中の展示会

東京都美術館(東京・上野)で特別展、「ミロ展」が開催中!
・会期:2025年3月1日(土)~7月6日(日)
・ミロの晩年までの創作活動全体を振り返る、最大規模の大回顧展
・世界中に散らばる代表作「星座シリーズ」全23点のうち3点が出展
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東京都美術館│「ミロ展」公式サイト

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